BUDDHA BRANDのDEV LARGEが、先日お亡くなりになったようです。
著名人が亡くなったりすると、気軽に「R.I.P.」みたいにするのは、東京ポッド許可局の自意識が邪魔する!ではないのですが、なかなかできないのですが、DEV LARGEに対しては一時期、明らかに自分の中でのヒーロー的な存在だったので、言わせてください。
ご冥福を祈ります。
そんなことで、DEV LARGEにまつわるありがちでたいして面白くない思い出話をしたいと思います。
まず、自分にとってHIPHOPという音楽は、もっとも聴くことに費やした時間が多い音楽ジャンルで、また多感な時期に聴いたので、ダボダボな服来ちゃって、スラングを普段の会話に混ぜたり、ラップもしちゃったことがあったり、自分をかぶれさせてくれた音楽でもあり、文化でした。もちろん今でもHIPHOP好きですよ。
話は過去に遡りますが、高校のときに、ちゃんとHIPHOPとして聴いたのが、BUDDHA BRANDの「人間発電所」でした。
きっかけは、同じクラスの不良と言いますか、ぶっとんでいると言いますが、だけど女子なんかにも人気のあった、M君からCDを借りたことです。とあるきっかけ(修学旅行でやらかした)仲良くなり「どんな音楽聴くの?」っていう話になりました。
自分は当時好きだった「B'z」と答えたら『ダサいっすね』と渡されたCDが、BUDDHA BRANDの「人間発電所」が収録された「人間発電所 プロローグ」でした。
- アーティスト: BUDDHA BRAND
- 出版社/メーカー: カッティング・エッジ
- 発売日: 1996/05/29
- メディア: CD
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BUDDHA BRAND ~人間発電所 95~ - YouTube
はじめて聴いたとき、ここは『このときの初期衝動が忘れられないぜ!』と書きたいところですが、正直苦痛でした。
まず、歌詞が「切り裂き間、霧吹き間」や「真心眼隠す俺が通るHEY」など理解ができず辛かった。また情報量の多さで息苦しいし、バックトラックもずっと同じで違和感を感じてました。また悪は、こんなわけのわからないものを聴いてるのかと(HIPHOPのパブリックイメージ)、世界観や価値観のちがいに、絶対に分かり合えないしやっぱ怖いと思ってました。
もちろん、このCDを貸してくれたM君には、正直が感想が言えず「良かったよ!」と伝えました。
それからM君はゴリ押しで、さまざまなCD(HIPHOPとハードコアなど)を貸してくれました。その中に、「黒船」や「ブッダの休日」をありました。
貸してくれたCD中には気に入ったのもあったのですが、BUDDHA BRANDはあまり聴けず。しかし、M君は、学校ではBUDDHA BRANDリリックを口ずさみ、街ではラジカセでBUDDHA BRANDの曲を流し、カラオケでは「人間発電所」を歌い、BUDDHA BRANDはNY帰りだ!DEV LARGEの肉体は凄い!などBUDDHA BRANDはいかにクールで偉大なのか、自分に対して猛プッシュで解いていきました。
BUDDHA BRANDが好きになったタイミングは全然覚えていない。だけど気づいたら、BUDDHA BRANDが好きになっていた。洗脳かよ。
M君はまさに自分にとって、ILL伝道者だったのだと思う。
そんなM君とはその後も、HIPHOPチームを組んで曲を作ったり、クラブに行ったりして、よく遊んだ。
作った曲。懐かしい。このときは何も考えてなくて、これはこれで楽しかったなぁ。
しかし、ここ6~7年は、お互いのライフスタイルが変わったしまったので、まったく連絡を取り合わなくなった。
DEV LARGEが死んだニュースを知ったきっかけで、昔のことを思い出したので、M君と唯一つながっているLINEのタイムラインを覗いたら、M君がR.I.P.していた。文章はDEV LARGEのリリックのようにぶっ飛んでいて意味はわからないのだが…。
なんだかな~と、時間の流れを感じました。